外食の楽しみ、とんきの様式美。
とんき、というとんかつ屋さんが目黒の駅から
少し入った路地にある。
なんと昭和14年創業のお店だそうだ。
50年以上通ってる、という常連さんによく会うのも
なるほどな歴史。
1Fのカウンターは白木で、ペンダント式の照明が下がる店内に入ると
ちょっとタイムスリップしたみたい。
入口で注文担当のおじさんに注文を伝えると、
待つ間様の席に座って自分の番が来るのを待つシステム。
着いた順番に並んで座るわけではないのだ。
なんと、注文担当のおじさんは順番を覚えているのである...
自分の順番が来るのをぼんやり店の流れを見ながら待ち、
席の準備が整うと、さっとご飯、お味噌汁、お漬物に続いて
とんかつのお皿が出てくる。
キャベツのしゃっきりふわふわ。
衣は他店では見ないくらいのかりかり。
豚肉と豆腐と細かい青菜のお味噌汁。
つやつやのご飯。
あのカウンターに座ると、この空間に参加している、みたいな
不思議な気分になるのだ。
食事のおいしいのはもちろん好きな理由なのだけど、
外食ならではの気持ちになる、不思議な空間。