そして、バトンは渡された

表紙がなんとなくそそられなくて、
気にはなっていたのに、ずっと手に取らなかったような気がする。
いつも本屋で目があっていたのに。

やわらかい文章なのにぐいぐい引き込まれ、
あっという間に完走した。

主人公とも、そのほかの人々とも、
あんまり共通点はないのに、なんか親近感がある、
不思議な話。

森宮さんも、梨花さんもなんだか、知り合いみたいな気さえする。

大人になって、実感しているのだが、
家族って一緒にご飯を食べることなのかも、ってこと。
もちろん、お仕事とかで毎日一緒に食べないこともあるけど、
一緒にご飯を食べることが当たり前の関係のことなのかなって。

忙しくて手抜きのご飯も、相手のことを思って作った
念入りのメニューもどっちも、毎日のご飯なんだよね。